C.P.E.バッハ ソナタ ハ長調 Wq.149 H.573

 カール・フィリップ・エマヌエル・バッハは、大バッハと亡くなった先妻との間に生まれた次男です。

 鍵盤楽器奏者として才能を開花し、プロイセン王国の音楽好きの大王、フリードリッヒ二世に長く仕えました。またエマヌエルの命名者であり、尊敬していたテレマンが没した後、彼を継いでハンブルグ市の音楽監督に就任するなど、バッハの子どもの中で最も社会的に成功した音楽家です。

 作曲家としてはバロック期から次の古典派への変革を成した前古典派の第一人者の一人で、ハイドンとベートーヴェンに大きな影響を与えました。

 しかし保守的な大王はエマヌエルの先進的な作風を好まず、宮廷で彼の楽曲が演奏される機会は少なかったのです。

 フルートをよく嗜む大王でしたが、このソナタもそうだったようです。

 当初この曲はヴァイオリン、フルート、通奏低音のためのトリオ・ソナタで作曲されました。しかしそれを独奏楽器とオブリガート・チェンバロに編成替えすることは当時日常茶飯事であり、後に二重奏演奏の嗜好が高まりその版を別途残しました。

 エマヌエルの楽曲は繊細で多感な感情を表し、晴朗で典雅な旋律が魅力的です。

 当夜のソナタはその特徴をよく示しており、春の宵の演奏会の幕開けに相応しい秀曲です。

 なおこの執筆には廣末真也さん(ヴァイオリン奏者、コンセール・エクラタン主宰)のご協力をいただきました。

※絵画の中央でフルートを吹く大王、その右手でチェンバロで伴奏するエマヌエル。


それでは、この曲の動画をどうぞ!

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