J.S.バッハ ソナタ 「音楽の捧げもの」 BWV1079より
1747年に大バッハは子エマヌエルが仕えるフリードリッヒ大王の宮廷を訪問しました。
そして到着するなり大王より即興演奏のための主題を与えられたのです。
エマヌエルの父がどれほどのものか?大王の挑戦状でした。
子どもの名誉と雇用がかかっていますから、父親には責任重大(笑)。
渾身の演奏で大王やお抱えの楽士たちを驚かせたのでした。
ところが大王の課題の一つをやっつけることができず、ライプツィヒに持ち帰り宿題。
それに追加して王の主題をもとに13曲からなる曲集を仕上げ、大王に献呈したのです。
それが「音楽の捧げもの」です。
このソナタは中心的な楽曲の一つで、原曲はトリオ・ソナタの編成で書かれ、当夜は先のエマヌエルのソナタ同様、二重奏に編成替えした版で演奏します。
大バッハが没する3年前の作品で、数年前の大作ゴールドベルク変奏曲と同様、晩年の超越した壮大な世界を描いています。
緩―急-緩―急の4楽章を通じて厳格で格調高く、大王の挑戦に対して見事な回答を聴かせます。
それでは、この曲の動画をどうぞ!
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