第27回室内楽定期演奏会の録音
かんまーむじーく のおがた代表 渡辺伸治氏が精魂込めてプロデュースされた第27回室内楽定期演奏会での「スルツァーのチェロ協奏曲」。
この回に限って録音されたとのことで、その感想等を渡辺氏のレポートでどうぞ。
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随分と時間がかかりましたが、先月末に4月22日(土)開催の第27回室内楽定期演奏会の録音が届きました。Pipe9 by 九州交響楽団管楽奏者、首席チェロ奏者長谷川彰子さん独奏による回です。
これまで演奏会の録音は残してきませんでした。私は一人の聴衆としてその時の印象を1番大切にしたいと思うからです。
しかしこの回に限っては、録音の無いスルツァーのチェロ協奏曲を取り上げるため録音をお願いしたのでした。
少しドキドキしながら、録音に耳を傾けました。
演奏会ですから粗は耳に入ってきます。しかしそれをはるかに凌駕しているのです。
一際思い入れが強い演奏会ということだけではありません。現在の九響の管楽奏セクションは一人一人の相乗が強く、まるでメルティングポットのような演奏を聴かせるのです。
私は管楽セクションはオーケストラの心臓と思っています。このセクションから弦、金管、打楽器へと血が送られていく。今の九響が俊逸なはずです。
スルツァーのチェロ協奏曲、録音が無いので、初演同然ですが、独奏の長谷川さんと管楽の皆さんは見事に風景を描いています。やはりこの秀曲の正規の録音を制作し、取り上げられていく機会を作るのが務めと感じました。
この録音をいただいた直後、母が救急搬送され、心が削られるような日々を過ごしていました。ヘヴィ・ローテションで聴いたこの録音がどれほど救ってくれたことでしょう。
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