J.S.バッハ ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ 第4番 ハ短調 BWV1017
当夜の上演順とは異なりますが、
ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ 第4番 ハ短調 BWV1017
から紹介していきます。
こちらがその動画です。
前回のおさらいです。
作曲当時、バッハ最初の妻バルバラと死別してしまいます。
それもバッハが領主レオポルドの保養の旅に随行した留守中のことだったのです。
ケーテンに戻って初めてそれを知り、その時にはすでに埋葬されていた後.。
バッハを襲った打撃は痛烈だったはずで、この第4番では悲痛との直面が描かれています。
しかし、第1楽章では号泣せずに、シチリアーノに揺られ、静かに哀しみを語っていきます。
そして、耐えきれず、思いの丈を吐く第2楽章。
壮大なフーガはバッハの苦悩そのものです。
第3楽章で安らぎを求めるかのようなオアシスの音楽が優しく響きます。
第4楽章、悲哀に流されぬように抵抗し、ただ自身の生気の蘇生を待つかのようです。
その痛々しさにただ心奮えます。
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