J.S.バッハ ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ第6番 ト長調 BWV1019
今回は
ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ全6曲集の終曲、
第6番 ト長調 BWV1019
を紹介します。
こちらがその動画です。
第4番の悲痛との直面、第5番の苦悩からの抜け出しに続くこの第6番。
第1楽章はこれまでの流れからは信じられないような輝かしい音楽で、とても驚かされます。
確かに第5番の終楽章では悲壮感が失せ、前に進む意志が湧き出るようでしたが、
この境地に至るまではどれほどの道のりだったでしょう…。
しかし、続く3つの楽章では、まだ心の傷が十分に癒えていません。
特に第3楽章は何とチェンバロの独奏で奏でられ、妻を亡くしてしまったことをあらためて実感しているようです。
ところが、急転の第5楽章。
歓喜が舞ます。
空の上から亡き妻が淋しいバッハを精一杯励ましているようです。
この画像はバッハの後妻のマグダレーナとの一家の様子のようです。
このような幸せな団欒がやってくる予見でしょうか?
第6番の極端な光と影こそが、当時のバッハの心中そのものではないでしょうか?
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