【レビュー①】第57回直方谷尾美術館室内楽定期演奏会
寒い日が続く中にも関わらず、多くの皆さまにご来場いただき、ありがとうございました。
今回、新メンバーで心機一転のスタートを図った福岡発弦楽四重奏団。
新メンバーは高い緊張感を抱いて当夜に臨みました。
私個人としてはハイドンの《ラルゴ》を清潔に仕上げ、第2楽章の抒情性に夢想の空気が醸された…それだけでも大きな前進だったと確信。
ドビュッシーもブラームスも好演でした。
粗い面があったことも確かですが、そうした課題は演奏者本人たちが一番よく判っております。
それより、今回感じたのはメンバー4人が一緒に音楽を作り上げようという意思。
それが世代が近づいたことによるものか、メンバーの音楽的相性によるものかどうかはわかりません。
が、それがこれまで以上に感じられたのはとても嬉しかった。
「粗削りだったかもしれないけれど、次に繋がる第一歩を直実に踏み出せた」と佐藤仁美さんが言われましたこと、私も同意です。
弦楽四重奏とは、4人が家族となっていく努力の旅、家族となる4人を探す旅。
そして、私たちも彼らのこの旅を見守っていく中で一緒に成長出来るのではないかと思えた次第です。
今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。
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