プログラム解説文について
ある会員さんからとても嬉しい言葉を頂戴しました。
室内楽定期のプログラムの解説文についてです。
先日、ある演奏会にお友達と行かれたところ、プログラムには曲目が書かれてあるだけで解説は掲載されて無かったそうです。
その会員さんはクラシック音楽にたいへん詳しくはないので、上演曲を少し遠く感じられ、
その一方で室内楽定期の解説のありがたさを実感してくださったと。
確かに、これまでにも嬉しい言葉を頂戴したことがありました。
小説のような解説なので、曲に入っていける、
私のオーディエンスへのあたたかい配慮が感じられるなどなど。
私はプログラムの解説について、こう考えております。
オーディエンスが当日の上演曲に入っていけるよう、そして音楽への関心が深まるよう、
なるべく専門的な言葉や内容は避けて、作曲者の人物と曲の背景を伝えること。
そして何より、それらがオーディエンスの人生と心に共鳴できるようにすること。
しかし、そのように書くのは中々大変であります。
音楽は基本的に抽象的なもの。具体的なことを想像できる音楽であれば、筆は進みます。
しかし、想像が難しい音楽には苦しみます。
例えば、次回3.29でのバルトークの弦楽y四重奏曲第2番などは…。
拙いながらも、そうした産みの苦しみ&もがきの末のものですから、いただいた言葉はこの上ない労いでした。
ありがとうございました。
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