【お客様の感想①】第34回直方谷尾美術館 室内楽定期演奏会
長い一日でした。しかし音楽は幸せな時をもたらしてくれます。
乳白色のようなクラリネットの音色。
ガラス細工のように繊細なチェロ。
ピアノはまるで創作料理を盛る端正な作りで、シックな色合いの陶磁器。
2月に続いて日本人の若い音楽家がどれほど素晴らしいかを知らされる一夜でした。
田中香織さん、私たちの地域の誉れです。
ところで休憩前の曲が終わる寸前に事件が。
一人のお客さんが意識喪失で倒れたのです。
医者の会員さんお二人がすぐさま駆け寄り心臓マッサージを。
美術館の職員さんがAEDを装着。
機器が電気ショックの必要なしとアナウンス。
心停止していない。
そして意識回復。
救急隊到着した時には、ご自分の名前を言えるまでに。
良かった。
まずはお客さんたちに落ち着いてもらうために休憩を。
聴衆の皆さんは集中して後半を聴けるだろうか?と不安がよぎります。
しかし孤独なブラームスの音楽が全ての人の心に染み入ったよう。
演奏者と聴衆との稀に見る一体感。
倒れた方には申し訳ないですが、この大変な出来事が導いてくれたのです。
的確な処置をしてくださったS先生とN先生、美術館職員のお二人、そしてこの演奏会に集ってくださった寛大な皆さん。
ありがとうございます!
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