F.J.ハイドン 弦楽四重奏曲ハ長調 作品64-1

 当夜はハイドンの《第2トスト四重奏曲》第1番に幕を開けます。

 こちらがその動画ですが、これは古楽による演奏です。

 各楽章に分かれていますので、順にご覧願います。

 この曲を第1番とする作品64の6曲集が作曲された年、ハイドンは30年近く奉職したハンガリーのエステルハ-ジ家より独立し、ウィーンへと移ります。

 音楽好きの領主ニコラウス候が死去し、宮廷楽団は解散。  

 楽長ハイドンも解雇されましたが、年金支給付きの好条件で自由の身となったのです。

 この曲集は独立よりも先に書かれたので、そのことは反映されていません。

 そして、翌年、ハイドンはロンドンの興行主ザロモンより招かれ、この曲集を当地の劇場で披露することに。

 これまで弦楽四重奏曲は個人の館などで、私的な機会で愛聴されてきましたが、この曲集は弦楽四重奏史上、初めて一般公開された記念碑的な作品となったのです。

 タイトルのトストは、エステルハージ家でハイドンと同じ釜の飯を食べたヴァイオリニストの名前。

 ハイドンより2年前に独立し、パリへ赴きます。

 その際に第1四重奏曲集と交響曲2曲を依頼し、当地で紹介しました。

 その後、トストはウィーンに戻り、この第2集を依頼、または献呈されます。

 その年、トストはエステルハージ家に仕えていたメイドと結婚するのですが、そのことが作品成立に関連があるのか(ハイドンからの結婚の祝儀?)、この第1番は揚々とした楽想が曲全体に貫かれています。

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