J.ブラームス ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第3番ニ短調作品108

記念すべき第50回室内楽定期演奏会の終曲です。


J.ブラームス

ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第3番 ニ短調 作品108

を紹介いたします。


こちらが、その動画です。



前曲のバッハのソナタ 第2番で心に爽やかな風を通した後は、ブラームスの感情の嵐が通過いたします。


バッハに心酔していたブラームス。

バッハ作品の編曲、バッハの主題を自作曲に応用するなど、カザルスにとって愛すべき音楽家でした。


ブラームスがこのソナタ 第3番に取りかるころ、音楽家としての成功を集中に収め、人生の頂点にありました。

ところが、親しい友人の訃報や危篤の知らせを受け、人生の宿命を痛切に感じるようになったのです。


起きてもいない先々のことに大きく心を痛める…。

私もそうですが、思い当たる方もいらっしゃいましょう。


その心境は音楽に反映され、諦観を露わにし、より内省的となりました。

晩年の作風の始まりです。



感情が洪水のように溢れ流れる一方で、悩ましさ、祈り、諦めが声を潜めて歌われる。

迷いにもて遊ばれる時も。

答えは見つからずにこの曲は幕を閉じます。


その後、遺書を書き、周辺をの整理をはじめ、隠居を考えていたブラームス。

しかし、それを裏切り、生きることを、作曲することを続けたのです。

それが答えでした。


創作はピアノ曲、声楽曲、室内楽曲など小編成の音楽に限られました。

老境を綴るに相応しい音楽だったのでしょう。

4つのクラリネット作品はその代表です。


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