3月29日(土)第58回定期演奏会 タレイア・クァルテット④

今日は終曲のベートーヴェンの《ラズモフスキー》の3曲集から第1番。

こちらが、その動画です。


かの《英雄》交響曲と同時期、35歳の作品です。

その数年前、ベートーヴェンは遺書を書くほどの難聴と孤独の絶望に陥りました。

それから抜け出せたのは、音楽に邁進して生きていく決意です。

《ラズモフスキー》四重奏曲の3曲集はそうした心境がまざまざと綴られ、

特に当夜の第1番の第3楽章と第4楽章は私たちの心・人生に深く共鳴するものがあります。

そして、こうした楽聖の心の叫びを表現するために、この曲集で聴かれる圧倒的な響きや繊細さなどは

自身のこれまでの弦楽四重奏作品はもちろん、先人のハイドンやモーツァルトらとも一線を画するものとなり、

弦楽四重奏に新しい扉を開いたのです。



先行きが極めて不透明で、いつ不幸に直面するかわからないこの時代。

ベートーヴェンの不屈の精神に心奮える有り難さと幸せをしみじみと感じていただけましたら幸いです。

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