3月29日(土)第58回定期演奏会 タレイア・クァルテット③
今日は2曲目のバルトークの弦楽四重奏曲 第2番を紹介いたします。
こちらが、その動画です。
ハンガリー出身のバルトークは20世紀を代表する作曲家の一人で、優れたピアニストでもありました。
さらに民俗音楽の研究家でもあり、自国以外の民謡をも採集して、自作の創作に反映し、それによって西欧音楽からの影響から解放されたのです。
全6曲の弦楽四重奏曲は、59歳でアメリカに移住する前の様々な時期に渡って作曲されました。
それぞれの時期のバルトークの内面を知るもので、20世紀の弦楽四重奏曲の金字塔となっております。
当夜の第2番は、第1次世界大戦が勃発したばかりの不安の中で書かれたもので、
これまでの後期ロマン派の音楽の踏襲、ハンガリーやアラブの民俗音楽の反映の一方、
新しいスタイルの音楽への試みに踏み出し。
バルトークのオリジナリティーが萌芽していく過渡期的な楽曲です。
当時の評価は決して芳しくなく、葛藤の中で生まれた楽曲と言えますが、
6曲中随一の旋律的な美しさを有した曲でもあります。
昨年末、タレイア・クァルテットはバルトークの弦楽四重奏曲の全曲演奏を敢行しました。
当夜、その気概を存分に堪能できましょう。乞うご期待です!
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