C.ドビュッシー チェロとピアノのためのソナタ

ベートーヴェンが拓いたチェロとピアノの二重奏。後半はこの分野の近代・現代における発展をお聴きいただきます。

これが後半一曲目、C.ドビュッシーの「チェロとピアノのためのソナタ」の動画です。

 「ペンは剣より強し。」

 ハイドンやベートーヴェンらが築いたソナタ形式によってウィーン古典派の音楽が主導を握り、フランスの音楽は低迷していました。

 19世紀半ばにサン=サーンスやフォーレらによって再興され、それに続いたドビュッシーやラヴェルの印象主義で興隆期を迎えます。

 

 そして時は第1次世界大戦勃発の翌年。

 ドビュッシーはドイツ軍による自国フランスの破壊に音楽で対抗しようとしたのです。 

 それはフランスの古典音楽を近代の語法で蘇らせるべく、様々な楽器編成による6曲のソナタの創作計画でした。

 しかし直腸癌に阻まれ、残されたのは3曲のみとなったのです。

 チェロ・ソナタはその第1曲にあたります。

 

第1楽章 「プロローグ」ピアノの格調高い主題によって始まります。しかしそれは悲劇を予感させるようでもあり、受け継いだチェロの雄弁な語りが切迫と哀調を深めていきます。

第2楽章 「セレナード」冒頭のチェロのピチカートとピアノの不気味な会話はまるで死神が忍び寄るようです。進むにつれ幽鬼的空気が濃厚となり、リズムが活発な部分はさながら亡霊の舞踏。

第3楽章 「終曲」一転してスペインの律動で高揚します。しかし晴々しい音楽ではなく、焦燥に支配されて死へと疾走するようです。この曲の完成の後に病魔を宣告されたのですが、すでに自分の運命を予見していたのでは?

その劇的な内容から20世紀のチェロ作品の代表として名高い秀作です。

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