【レビュー⑤】第36回直方谷尾美術館 室内楽定期演奏会~番外編~
ご近所の割烹の女将さんが23日の演奏会に来場してくれました。
お友だちに誘われてで、おそらく女将さんにとってはクラシック音楽の本格的な演奏会体験は数えるほど、もしくはお初でしょう。
終演後、感極まった様子の女将さんを見出しました。
そして「感想は翌日に」と。
翌日、感動の御礼を持って来てくださったのです。
しかも私が組合寄りではキリン・ラガーしか呑まないので、それを。
(*''▽'')
このような印象を語ってくれました。
「音楽が演奏者の背中で語されている。」
女将さんの席は舞台左側。
第1ヴァイオリンの西野ゆかさんの背中を見ながらの位置です。
音楽と奏者の真摯な背中が一致したのでしょう。
「当時の貴族が知的な楽しみを持っていたから、このような素晴らしい音楽が生まれたのですね。」
とてもクレバーな言葉です。
女将さんがCD、Youtube、演奏会で日常的にクラシック音楽と接するようになるにはまだまだ遠いでしょう。
しかし弦楽四重奏の演奏会、しかも鋼鉄のような硬派のプログラムで心が奮えたことは大きいです。
音楽深く愛するオーディエンスとなる素地を持った人は思わぬところにいる、むしろ楽器を嗜まない・携わらない人たちの中にと予てより思っていました。
きっかけに恵まれていないことは大きいです。
女将さんにとってはお友だちがきっかけでした。
今後も誘っていただければと願います。
0コメント