聴衆を育ててきた椅子と照明
演奏会の前日は、椅子、照明、譜面台などの備品を美術館に搬入します。
この4脚のピアノ椅子は、10年前に購入した1脚以外は30年選手。
私が30代前半の時に、最初に携わった音楽振興=岸邉百百雄さん主宰の弦楽四重奏団の直方定期演奏会の際に購入したものです。
そして右の照明は私の家にあったものを使い、こちらは40年以上の年季を重ねていましょう。
延べ120人ほどの音楽家がこの椅子に座り、この灯りに照らされ、楽曲の妙を私たちの心の隅々に染み入らせてくれたのです。
楽曲、音楽家とともにこの椅子と照明も、室内楽定期の聴衆を育ててくれたのです。
そして出演してくれた若い音楽家たちが成長する一助になったとも信じています。
これからも宜しくお願いします。
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