F.J.ハイドン ディヴェルティメントニ長調
当夜は天上の音楽で幕を開けます。
続く第2、3楽章はハイドンらしいユーモア。
最終楽章の高潔なフーガでは思わず「天晴!」と発したくなります。
チェロ三重奏に欠かせない1曲。
動画はこちらです。
家庭音楽会のために書かれた楽曲ですが、そのような音楽であってもハイドンは素晴らしい。
あなどれません。
オリジナルはバリトン(ヴィオラ・ダ・ガンバの変種)、ヴィオラ、チェロのための三重奏曲です。
ハイドンが30年近く仕えたエステルハージ家の領主はこのバリトンを愛奏し、ハイドンは彼のために100曲以上の三重奏曲ほか、数多くのバリトン作品を残しています。
このディヴェルティメントは、その膨大な三重奏曲の中から4つの楽章を抜粋して構成し、チェロ三重奏に編曲したものです(第1、2楽章:113番、第3楽章:第95番、第4楽章:第81番)。
さて、このバリトンという楽器、この画像にありますよう、糸巻がしこたまあります。
それは、弓で弾く弦の他に10本ほどの共鳴弦を仕込ませているからです。
そして、この共鳴弦は指で弾くこともでき、それはハープのような優雅な音色を提供して、アンサンブルに驚く効果をもたらすのです。
第1楽章だけですが、こちらのオリジナルの編成で聴いていただければ、その面白さがお判りいただけるかと思います。
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