5月10日(土) 第59回定期演奏会 若松夏美 大塚直哉⑥
曲紹介の最後は
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1023。
です。
こちらがその動画です。
ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ以前の様式で、
バッハの先人のビーバーやコレルリらがその礎を築き、数多くの楽曲を残しました。
ですが、バッハにはあまりございません。
通奏低音の楽譜には詳細な伴奏は記されず、低音部と和声を示す数字のみ。
それらから演奏者が組み立て、即興であることもしばしば。
まるでジャズのようで、奏者の腕の見せ所です。
ところが、時として、作曲家の意図と異なることが生じ、バッハはそれを好まなかったそうです。
ですが、従来の様式であってもバッハはやは素晴らしいです。
カデンツァ風の告白に始まり、メランコリックな抒情、希望を求める彷徨感。
この曲のこれら趣向は、この次に上演されます、当夜の終曲、ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ 第3番の導入にピタリです
新旧の様式の違いを楽しむことはもちろん、大塚さんが聴かせてくれる通奏低音をご堪能あれ!
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